医療モールにクリニックを開業するポイントの一つに、物件選びがあります。しかし、流通している不動産物件の中でも医療物件の数というのは限られています。また、自分の理想の条件を叶える物件となると更に限られてきます。そこで今回、医療モールの情報を素早く入手し、自分の理想の物件で開業する方法についてご紹介します。
医療モールとは、診療科目の異なるクリニックが1ヶ所に集まってできた経営形態のことです。それにより、受付業務や設備・施設などの共用によって、コストメリットを追求できます。また、患者が1ヶ所で複数の専門医の診療を受けられるという付加価値もあります。
医療モールは、アクセスが便利な立地に造られているケースが多いため、それだけで来院する患者の数も期待ができます。複数のクリニックが入っている医療モールというのは、それだけで話題性があるため、集患や認知度向上も期待できます。
医療モール内で開業すれば駐車場や待合室、トイレなどさまざまな設備や施設を共有することで、負担を軽減することができます。そして、浮いたコストを他のところで使うことができるのも、医療モール内で開業することのメリットです。
患者の病状によっては、専門医による診察や治療、意見が必要になってくるケースがあります。医療モールの場合近くに専門医がいるクリニックがあるため、ドクター同士での連携や情報の共有が可能です。
医療モールには、複数のクリニックや調剤薬局があり、それぞれのクリニックにドクターやスタッフがいます。患者さんのことや施設内のことに関して、他のクリニックのドクターやスタッフと話し合わないといけない場合があります。その時に、合わないドクターやスタッフがいると、今後の活動などにも支障をきたす恐れがあります。
医療モールには、複数のクリニックがあり、他のクリニックの悪評が医療モール全体に広がる恐れがあります。そうなってしまうと、自分が運営するクリニックにも悪影響を及ぼす恐れがあります。
医療モールに開業するうえで、最も重要なことは立地になります。患者にとってアクセスが良いというのは、それだけで来院する理由になります。また、患者満足度を高めるためにも利便性というのは重要な要素です。
また、医療モールの失敗例として多いのが、人間関係が築けないというケースです。連携や情報の共有、コンセプトの実現などに支障をきたします。そのため、事前にドクターやスタッフと、交流の場を設けることで人間関係で失敗するケースも少なくなります。
医療物件を探すうえで、立地や利便性はとても重要です。医療物件の選択が成功に繋がる最大のポイントでもあります。例えば、「駅からの距離がある」「駐車場が近くにない」「建物が分かりにくい」などは、気を付けないといけないポイントです。
立地が良い物件が見つかった場合、開業するにあたって不足がないかどうか以下のことにも注意する必要があります。
● 賃料が適切な価格であるか
● 医療機器の使用に耐えられる電気容量があるか
● 部屋の広さやレイアウト
● 周りにどのようなお店があるか
立地や建物の外観と内装、部屋の広さなどは実際に自分の目で確かめる必要があります。写真では良かったとしても、実際に見てみると写真からイメージしていた物件とは全く違うということがあります。
図面上では、設備があることになっていても、実際には改修工事等(原状回復工事)で設備の位置が変わってしまうことがあります。そのため、自分の目で確認したり業者に再度確認したりなど、注意する必要があります。また、耐震基準が法改正以前になっている物件もあるので、万が一の際に備えて確認すべきポイントです。
日本には様々な医療開業コンサルティングがあります。実績や紹介物件情報などの掲載を鵜呑みにしてしまわないように注意が必要です。実際に開業までのコンサルティングはしてもらえますが、不動産屋ではないので具体的な物件紹介はできないことに注意が必要です。
自分が希望するエリアに構えている不動産屋から、地場の掘り出し物物件の情報が手に入る場合があります。しかし、それまでには人間関係を築いていく必要があり、特に一見様の場合は情報を手に入れるのは困難な場合が多いです。
医療専門の不動産サイトが最も素早く情報を手に入れられる可能性があります。医療モールだけでなく新規開業や移転、医療ビル、ビルテナント型も含め、診療科目などに応じて様々な物件を紹介してもらえることがメリットです。自分の理想や条件を専任の担当者に伝えることで、プロの目線で探してもらうことができます。
近年、利便性やその他のメリットが多いことから医療モールは注目されています。物件選びは非常に大事であり、自分の理想の物件を見つけることが大事です。医療モールを探している方は、医療開業物件に特化した不動産サイトで、物件情報を探してもらうことをおすすめします。
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